事業者の紹介(あすなろ会)

あすなろ会とは

あすなろ会は今から44年前に三浦市の発声荘(はっせいそう)病院の中で生まれた会です。

当時の日本の精神病院の多くが患者に大量の薬を投薬し、「檻」の中に放置している状態でした。

社会に戻ろうとすれば偏見という壁にぶつからざるを得ませんでした。

あすなろ会はそんな日本の精神医療に目を向け“患者中心の精神医療を”と鉄格子も鍵もない開放治療を目的としたこの病院の中で生まれた会でした。

医療従事者、家族、患者が共同で患者中心の正しい精神医療のあり方を社会に理解させ病気の人たちへの不当な偏見を無くし、患者が安心して社会復帰できるように活動してきました。

しかし、当時の精神病院は街から遠く離れ、人家の少ない場所が多く通院に大変不自由で治療を中断し再発する人も少なくありませんでした。

とりわけ就労したり社会復帰した人の中から、もっと駅に近い場所、仕事の帰りにも診察を受けられる病院ということで「病院建設」の運動が始まりました。

大勢の共感を呼びましたが駅のすぐそばに精神病院を建てるということは夢のような事でもありました。 そんな時この運動を応援してくれていた「神奈川診療所」がもしみんなが自分たちで精神科医やスタッフを連れて来るなら場所を提供してもいいという提案がありました。 

1979年神奈川診療所に精神科が開設されました。京浜急行の「神奈川新町」駅のすぐそばでJR「東神奈川駅」からも徒歩10分、週に一度は夜9時まで受診できるという場所を得ることができました。

診療所に通院していても、在宅の患者仲間は就労や通学していない人は毎日自宅にこもっている人が多く、また友達もいなくて孤独に暮らしている人が多かったので、何とかその人たちを外にという事で、1982年浦島共同作業所を設立しました。 6畳2間と4畳半と台所という狭い場に20人近い仲間が通い始めました。

作業所の仕事の中心は昼食作りです。今のようにコンビニも弁当もない時代でしたから9時ごろから集まり、一人300円づつ集め当番が買い物に行く、昼食当番が炊事をすると、こんな日々から始まりました。

なれない昼食づくりは時間がかかり、昼食を食べ終わって片づけて、自宅に帰ったらすぐ夕食なんてこともあったようです。

あの日から30年、あすなろ会の精神科を良くしようという運動からはじめました。そして「病院建設運動」の中からうまれた精神科の外来だけの診療所の開設は精神科クリニックの開業の大きな旗揚げとなりました。

患者会運動の中から生まれた医療機関設立運動や作業所の開設などは全国の仲間をはげまし、自分たちもという希望を持たせる足がかりになったと自負しています。

代表の言葉

あすなろ会 理事長 小坂 功

理事長 小坂 功

あすなろ会設立の浦島共同作業所は、精神障害者の当事者の会が設立しました。あすなろ会の要望として、仕事の帰りに利用できる駅に近い精神科医院がほしいということから、自分たちの運動を理解してくれる神奈川診療所(神奈川新町駅に近い)に精神科を開設してもらいました。
そしてこの精神科を利用する人たちの社会参加の一歩として30年前に設置されたのがこの作業所です。
精神病を患っている人たちが地域で普通に暮らせるよう、仲間作りや仕事をする場として浦島共同作業所を運営してきました。
見本や手本があったわけではない自分たちで創り上げ続けてきて今日に至っております。
今後ともご支援をよろしくお願いします。


あすなろ会 理事長 小坂 功
2011年6月

法人名 特定非営利活動法人 あすなろ会
代表者 小坂 功
住所 横浜市神奈川区子安通3丁目359番地の4
設立 2005年1月
連絡先 電話番号 045−453−0258
    
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